「一体どうなってるのよ!」


ソラは悲鳴に似た叫び声を上げた。


りえは先ほどから涙が止まらず、しゃくりあげている。


「くそっ! ここも開かない」


地下室から逃げたのはいいが、今度は学校から出れないのだ。どこも鍵は開いているのに、全くびくともしない。


「死ぬの? ここで私たちも死ぬ?」


半分笑みを作りながら言い、ソラはアハハッ!と声を立てて笑う。


「りえ、大丈夫か?」


国方はりえに熱いコーヒーを入れてやる。


「飲みたくない」


気が狂ったように笑い続けるソラを見て、国方は机を蹴飛ばした。


とりあえず、職員室にいれば気分が変わると思い、ここに戻ってきたのだが、この先どうすればいいのか全くわからない。


あの子供も、あの女も、一体何の為にこんなことをするのか……。