結局、話の流れで五人全員が学校に残ることとなった。


時間はもう夜の八時を回っていて、そろそろおなかもすく頃、そんな時間を見計らってかサヤカが「そこの棚に非常食があるから」と、職員室の奥にある棚を指差す。


りえはその中を確認して「これが非常食?」と眉をよせる。


そこに入っていたのは、数人分のカップラーメンやポテトチップスといった類で、非常食とは言いがたい食べ物ばかりが詰め込まれている。


「好きに食べな」


まだ採点が終らないサヤカは、視線を机に向けたままりえにそう言う。


「食べないよりマシか」


そう呟き、りえはカップラーメンを何個か取り出す。