いつも、笑っている両親を見てきた。 何か良いことをしたら褒めてくれて、笑ってくれて。 だけど、こう両親を泣かせているのは、紛れもなく私で。 そんな顔をしている両親が嫌で。 そんな顔をさせている私は、もっと嫌い。 今まで、何も知らずに。 ただ、平和に過ごしていた私が……憎い。 記憶を無くして、5人を苦しめて。 そして、両親までもの首を絞めていた。 「っ、」 泣きたいけど、泣けない。 いや、泣いてはいけない。