こんな格好で教室に行ったら、周りはどんな反応をするかな。 想像すると、やっぱり怖い。 でも、もともと、わたしはひとりだった。 失って困るような物も、友達も、何もない。 自分を励ましながら朝食を食べ、身支度を整えてリビングを出ようとしたときだった。 朝の情報番組とお母さんの食器を洗う音がしていた室内に、 ぴんぽーんとチャイムの音が響き渡る。 手を離せないお母さんの代わりにモニターを覗いて、わたしは息をとめた。