「確かに、私はお客人の心の臓の響きを奪いました。 だけれども、それに合わせたように、彼女の胸に私の呼んだ音色が――彼女の、許婚の鼓動が飛び込んだのです。 結果として、彼女は生き長らえ。 死なない肉を喰えない私は、食事にありつけなかったという次第です」 ――生きた血肉は、私には灰汁が強過ぎるんですよ。 ぼやいて、溜息を、もうひとつ。