「お母さん、ごめんなさい。……愛してます。でも、貴女より愛してしまった人を、僕は僕の手で救いたい。助けに行かなくてはならないのです」
悲しそうな母の瞳には、じわりと涙が浮かぶ。その透明な涙の粒は、母の強さと美しい心こそ象徴のように思えた。
「行きなさい、馬鹿息子。その代わり、私の手を振り払って行くのなら、絶対に守りなさいよ。愛してしまった人を」
「……ええ、そのつもりです。僕は貴女の息子ですよ?強くない訳が無いでしょう」
泣きながらも僕を送り届けようとする母は、きっと僕より色んな事を考え、そして、覚悟しているのだろう。
そんな母にもう一度「ごめん」と心の中で謝って、僕は走り出す。もう、振り返らない。
千切れそうな程に痛いと叫ぶ体を無視し、僕は、自分の出せる精一杯のスピードで加速した。
悲しそうな母の瞳には、じわりと涙が浮かぶ。その透明な涙の粒は、母の強さと美しい心こそ象徴のように思えた。
「行きなさい、馬鹿息子。その代わり、私の手を振り払って行くのなら、絶対に守りなさいよ。愛してしまった人を」
「……ええ、そのつもりです。僕は貴女の息子ですよ?強くない訳が無いでしょう」
泣きながらも僕を送り届けようとする母は、きっと僕より色んな事を考え、そして、覚悟しているのだろう。
そんな母にもう一度「ごめん」と心の中で謝って、僕は走り出す。もう、振り返らない。
千切れそうな程に痛いと叫ぶ体を無視し、僕は、自分の出せる精一杯のスピードで加速した。


