僕の小指を自らの小指で絡めたり強弱を付けて握ったりしていた和真先輩だったが、ふわり、と瞼を開いた。
「かなしい、かな」
「かな、しい?」
「うん。でも、多分エルザが思ってる『かなしい』って字とは違うと思う。私の言う『かなしい』は、『いとしい』って書いて『かなしい』だ」
疑問にぴったりはまる答えを見つける事の出来た和真先輩は、すっきりした顔をしている。
「私も頭の良い方じゃないから言葉の全部の意味は知らないけど、慈しみだったり、愛だったり、切ない気持ちだったり、そういう気持ち全部ひっくるめて一つにくくるとそう読むんだと教わったことがある」
「かな、しい」
なんて寂しげで、切なげで、美しい音なのだろう。
「誰かを大切に想ったり愛したりする気持ちって、寂しかったり切なかったり悲しかったり……そういう気持ちに似てると私は思うんだ。胸が痛くて苦しくて。それでも、その全てが大切。君もそうなら、その感情は『かなしい』じゃないかな」
そうか。和真先輩も一緒なんだ。愛おしくて、切なくて、苦しくて、胸が痛い。
かなしい……愛しい。
言葉にすると、更に和真先輩が大切な存在になって、これ以上膨らまないと思っていた筈の思いが、ぶくぶくと肥えて行くよう。
いつの間にか眠ってしまった、言葉をくれた彼女を抱きしめ、僕もその想いを抱いて眠りに就いた。
「かなしい、かな」
「かな、しい?」
「うん。でも、多分エルザが思ってる『かなしい』って字とは違うと思う。私の言う『かなしい』は、『いとしい』って書いて『かなしい』だ」
疑問にぴったりはまる答えを見つける事の出来た和真先輩は、すっきりした顔をしている。
「私も頭の良い方じゃないから言葉の全部の意味は知らないけど、慈しみだったり、愛だったり、切ない気持ちだったり、そういう気持ち全部ひっくるめて一つにくくるとそう読むんだと教わったことがある」
「かな、しい」
なんて寂しげで、切なげで、美しい音なのだろう。
「誰かを大切に想ったり愛したりする気持ちって、寂しかったり切なかったり悲しかったり……そういう気持ちに似てると私は思うんだ。胸が痛くて苦しくて。それでも、その全てが大切。君もそうなら、その感情は『かなしい』じゃないかな」
そうか。和真先輩も一緒なんだ。愛おしくて、切なくて、苦しくて、胸が痛い。
かなしい……愛しい。
言葉にすると、更に和真先輩が大切な存在になって、これ以上膨らまないと思っていた筈の思いが、ぶくぶくと肥えて行くよう。
いつの間にか眠ってしまった、言葉をくれた彼女を抱きしめ、僕もその想いを抱いて眠りに就いた。


