学校に行けない日々がこんなにも寂しいものだったなんて思わなかった。


今一番気がかりなのは、眠る事。もう一生起きることが出来ない気がすると、恐怖に負けてしまいそうだ。


そんな時は、必ずと言って良い程のタイミングで、和真先輩からの電話が来る。


《エルザ、体調は大丈夫か?》


「ええ。早く元気になって外に出たいです。貴女にも……会って話がしたいな」


出来もしない願いを呟くと、言葉にすると、虚無感が広がって行く。


《は……恥ずかしい奴だな君は。こうして毎日話してるじゃないか》


「せっかくやっとの思いで貴女に気持ちを伝えたんだから、顔が見たいと思うのが当たり前でしょう?」


だけど、それが叶わない願いなのは分かっている。もう、和真先輩には会えない。


だから、僕は和真先輩のくれた言葉と、和真先輩への愛だけ抱いてただ死を待つだけだ。