一日目の疲れを引きずり、二日目は、日曜日ということもあり更に来場者の数が増している。
「大丈夫?顔色あんまり良くないよ?」
そんな中でもクラスメイトは優しく、僕の体調を気遣って声を掛けてくれる者も少なくない。
「大丈夫。ありがとう。……でも、我が儘言わせて貰えるなら、お手洗いに行っても構わないかな?」
この優しいクラスメイト達に、僕も自然と笑みを浮かべる事が出来るようになったし、こうして我が儘も言えるようになった。
「うん!そんなの我が儘にもならないよー。ここは私達に任せて!」
「そうだぞー!小便は我慢するな!ってか、エルザでも小便するんだなぁ」
「馬鹿だろお前!アイドルか!」
こんな会話も、きっと以前の僕なら一歩引いて冷たい目で見ていたのかもしれない。
下らなく、何気ない日常にある会話達は、酷く幸せに満ちているというのに。
気付けなかった僕を、今の僕なら叱りつけて幸せに引っ張る事が出来るのだろうか。
あの、強引に僕を日だまりに引きずり上げた細い手のように、なれるのだろうか。


