分かっているけど、綾の傍を離れられなかった。

 あたしをここに縛り付けているのは

 罪悪感だった。

「でも」

 迷っているあたしに美智子が強気な言葉を投げかける。

「だってもう今更キャンセルできないでしょう? 綾にはあたしがついているから」

「ありがとう」

「今度、綾の喪が明けてからお祝いするね」

 あたしは頷いた。

「あたしからもお祝いしてあげる」