近い、距離。
触れられてる頬に神経が寄っていく。
おかしそうに顔をくしゃくしゃにして笑う早瀬くんに胸が高鳴る。
「……ひ、ひどいよぉー」
離された頬を揉みほぐす。
うう、恥ずかしい……。
「ごめんごめん。でも川口が大丈夫じゃないのに大丈夫ってウソつくから」
「え？」
「元気でた？」
「うん……出た……」
優しいよ……。
早瀬くん、優しすぎるよ……。
最低な私なのに、早瀬くんは眩しい。
「もーイチャつかないでくれますか？」
「リア充はすみやかに私たちから離れてくださーい」
「……や、やだよっ。ふたりから離れたくありません〜！」
「あははっ、麻衣ちゃんかわいい〜！」
よしよしと美由ちゃんが私の頭を撫でてくれる。
それを笑って見てる沙都子ちゃんと早瀬くん。
……なんて幸せな光景なんだろう。
