「遅ぇ…。先に行く。」 そう言ってスタスタと教室を出ていく泉李。 「わっ、ちょ…待てよ。」 早く教科書を持って追いかけたい。 が、なかなか目当ての教科書が見つからない。 入学してから1ヶ月ぐらい過ぎても未だに校内配置理解していない俺。 つーか…覚えれない。 泉李曰く、方向音痴らしいす…。 そんな俺の名前は、綿瀬 久美ーわたせ ひさよしー15歳。