私は右手を前に出した。


「ミュージカル」


そうつぶやくと、私の手に虹色に光る杖ができた。



「……シャウト」


私は杖を縦に振って、言った。


杖の虹色が、杖の先から光となって飛んでゆく…!

「……危ないよ〜?
この光、当たると溶けちゃうんだから…」


青の光が夢奈のズボンの裾に触れた。

するとみるみる溶け出した。


「安心して、夢奈。当たったところしか溶けないから」

「千草ぁ………どぅして…」


どうしてそうしてこうしてもなにも、私は復讐をするためって言ったじゃん。