シュンッ



「………あ、やっと来た。フグリ」


「春美……じゃなかった、サクラ、ごめん」


「あー!フグリさん、来たー!
おーい、みんな!位置に着いてー!リーダーの到着だよー!」



「……カエデ、そんな事言わなくても別に…」


私がそこまで言いかけた瞬間


「あ、あれが我らが反政府軍のリーダー!フグリ様だ!」

「とっても強いんでしょう?なのにあんなに美人…」

「10代には見えないな!」



思い思いの声がいろいろなところから聞こえてきた。



「静粛に!」


春美、じゃなくてサクラが手を叩きながら言うと、辺りはしーんと静かになった。


「フグリ、今日は新入りが9名追加されました。
改めて自己紹介を」


はいはーい。もう自己紹介も4回目ですし、慣れました。


「……こんにちは、みなさん。
反政府軍のリーダーを務めさせてもらってます、フグリでございます。

……実名を明かすことはできませんが、承知の上お願いいたします。

新しく入られた9名の新入りの皆様。今回は、我が軍に入っていただきありがとうございます。

一緒に、この魔界を変えましょう!」


「は……はいぃぃ!」
「私、フグリさんに着いて行きます!」
「俺も!」



新入りの人たちは女性3名男性6名。
この9名の平均魔力は…15万。

さすが春美ね。いい人たち集めるなあ。

やっぱ財政大臣の娘は顔が広いのか。


………ここにいる、反政府軍。


約100名を集めてくれたのも、春美のおかげ。