ラブレターを君へ



「ねぇ…それって、言わなきゃダメ?
私、水原くんへの想いは全部、ラブレターに書いたんだけど。それで良くない?
口で言うとか、はっ…恥ずかしいし…」


「ダーメ。ラブレターもいいけど、俺は今前園の口から聞きたいの。ほら、言って?」

水原くんは、耳を私の口元へと寄せてくる。



「わっ、私…水原くんのこと、別に好き…じゃないし」


…って、何言ってんの!私。



「はぁ?何違うこと言ってんの?前園、俺のこと好きなんだろ?」


「うん…」


「だったら素直に俺のこと、好きって言えよ」


…好きだよ。好き、だけど。面と向かっていざ口にするのは、やっぱり緊張しちゃって、うまく言えないっていうか…。



「ほら…いい加減素直になれよ、由依」


う…。