誰も保護者がいなくたって、あなたはここにいる一一。
そういえば父親のことを紹介されていない。
母親がいないということは、そういうことなのだろうか。
絶望から学んだことを、メイにさずけてる。
「……瑠璃さん、ありがとうです……、ごめんなさい、メイ、弱くて」
「……弱いことは悪くないと思うよ。私だってすごく弱い、いまでも白髪を馬鹿にされただけで3日は落ち込む」
「そんなっ、メイは全然変とは思わないです!すごく、綺麗な……」
本心だった。
それらは彼女にとても良く似合ってる。
「……ありがとう。私もあなたは普通だと思うよ」
「…メイは、ずっと監禁生活を送ってて、」
普通ではない、と言おうとして、口を人差し指でふうじられた。
「……餃子すら思い出せない子の境遇なんて推測つくから。言わないでいいよ」



