◇◇◇
「ねぇ瑠璃〜ひと段落ついたからお風呂一緒に入ろ!」
いきなりリビングの扉が開いて、中から白髪の男の子が出てきた。
ぎょっとするメイを見て、彼はさらにぎょっとした。
「え、何この子……え、え?」
少しくせっ毛の白髪。ガラスみたいに真っ青な瞳。
日本人離れした容姿は、瑠璃の兄であることは明白であった。
「瑠璃のお友達?……って、ちょ、瑠璃ちゃん!お風呂一緒に!」
「……」
こくこくと頷いて、足で蹴りながら(しかも無言で無表情で)元の部屋へおいやる。
呆然としていたメイに話しかけたのは歌月だった。
「ごめん、あのクソうるさい変態は瑠璃の兄だよ」
「…お兄ちゃん……」
仲良しなんだろうなと推測して、少し胸がいたんだ。
自分の兄はまだ蒲公英園にいるだろうか。
すごくすごく不安で、おしつぶされそうになった。
いなかったら、どうしよう……。
「この家にはあの変態と、あと二人女の子が住んでる。今ちょっと買出しに行ってるんだ」
「…そう、なんですか」
明らかに様子がおかしいメイに驚いた瑠璃が、微妙にあたふたとしながら駆け寄ってきた。
「ごめん、あれはただのクズだから…………気にしないで。脳内から消して。気持ち悪かったよね」
「え、あいや……そういうわけじゃないですよ」
凄まじい言いように少しあの兄が可哀想になった。



