ガバッと立ち上がって走った。
途中、洗濯物を取り込んでいる高遠に声をかけられたが、勉強をすると言って通り抜けた。
自室に戻り、ボストンバッグを取り出した。
野崎の家に行く時に使ったものだ。
取り出したはいいものの、家出に必要なものがわからない。
家出先すらないのに。
「……」
取り敢えず、目的を決めようと思った。
彼以外に生きれそうなところはないだろうか。
「……あ、お兄ちゃん……」
お兄ちゃん。そうだ、彼なら。
しかしながら身元が全くわからない。
彼は今どこにいるのだろうか。
「……」
悩む。
悩んで。
「…とりあえず、蒲公英園に行こう…」
蒲公英園に行けば、なんとかわかるだろう。
うろ覚えだが地名も覚えてる。
行き方はわからないが、おまわりさんに聞けばいいだろう。



