空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~


「隣の席だから、どう考えても一番被害にあうの、キミだもん」


「別に被害だなんて思わないけど、でもだからって、なんであたしがお世話係りなの!?」


「入学式のキミの止血の手際、すごく良かったから。うちのお母さんみたいだったよ」


「お、お母さん!?」


あのね!

女子中学生が子持ちの主婦と同類にされても、それってホメ言葉にならないんですが!


「ということで、これからボク、キミに命預けるから」

「いっ!?」


い・・・・・・命預けるぅ!?


ち、ちょっとそれ、預けられても困ります!


そういった貴重品は、ぜひ自分で責任をもって、管理していただきたいんですけど!?


アワアワしてるあたしを見ながら、鼻血くんはニコッと笑った。


そしてあたしの肩をポンッと叩く。


「じゃ、今日からよろしくね!」


・・・・・・・・・・・・。


入学式に鼻血の手当てをした縁で・・・・・・


会って二度目の男の子に、命を預けられてしまった・・・・・・。


ひ、悲惨・・・・・・。