空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~


「佳那、ごめんね・・・・・・」


「しゃべらないで!」


「ごめん。ごめんね。ボクは・・・・・・」


「謝らないでったら!」


「ボク、佳那のことが・・・・・・好きなんだ・・・・・・」


・・・・・・・・・・・・!!


あたしの叫び声も、息も、同時に止まってしまった。


あんまり驚いてしまって言葉が出ない。


自分が抱きしめている大樹の頭を、だまって見下ろした。


好きって、大樹、言った?


あたしのことを好きって言ったの?


大樹はあたしの腕の中で顔をうずめている。


だからその表情は見えなかった。


「ボク、いつも本当は怖いんだ。鼻血出すたび、今度こそ止まらなくなるんじゃないかって考えて」


「そ、そんな、こと!」


「だからね、言える時に伝えておきたい。自分の正直な気持ち」


「・・・・・・・・・・・・」


「佳那のことが好きだよ。もうずっと前から」