空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~


でもそうしなければ、あの時あたしは耐えられなかった。


大樹を失った絶望と、それでもあたしが生きている罪悪感と。


そしてこれからも生きていく、恐怖に。



ごめんね、大樹。


本当にごめん。


あたし、大樹を言い訳にしていたんだね。


『大樹が可哀想だから』 って。


『大樹のために、あたしが犠牲になるんだ』 って。


そう言いながら、自分が楽になりたかっただけ。


生きる苦しみから逃げたかっただけだ。



祐輔は、このことが言いたかったんだ。


『大樹を盾にしている』


『お前の信じる永遠は、無い』


その言葉の意味を、胸に突き刺さる針のように思い知る。



ごめん、大樹。


ごめん、祐輔。


あたし、弱虫でごめんね。


永遠の誓いを、穢してしまってごめん。


ごめんなさい・・・・・・。