空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~


だから目をそらした。


永遠と名付け、それ以外のものを拒絶した。


・・・・・・楽だったから。



そうして時を止めてしまえば楽だった。


いつまでも大樹はあたしの隣にいて。


あたしたちは愛し合い、誓いは守られ、それだけで満ち足りる。


他には何もいらない。なんの苦痛も、悲しみも無い。



そうして殻の中に閉じこもり


目を閉じ、口を閉ざし、耳をふさいで・・・


その結果、周りと自分を追い詰めて傷つけた。



どんなに望んでも止められるわけがないのに。


そんなこと、叶うはずも無かった。


だって、あたしは生きている。


生きているから。