空色涙 ~キミと、永遠と、桜を想う~


「・・・生きて・・・・・・?」


あたしの声が、震えてかすれた。


「生きていかなければ、ならない?」



その言葉の持つ重みに耐えかね、涙が一筋、ほろりと流れた。


頬を伝って、アゴの先からポツンと落ちる。


落ちた涙が、胸に染みた。


お母さんが、あたしの涙をじっと見つめている。



「そうよ。わたしも、あなたも、みんなが。だから・・・」


どこまでも優しい、穏やかな目。



「だから、どうかもう、自分を責めて追い詰めたりしないで」



そう言ってあたしの手をそっと握った。


その温もりが、とても身に沁みて・・・・・・。


あたしの中の、ずっと秘めていた感情を引き出していく。


隠れた扉を開き、認めたくなかった事実を解き放つ。



ほろほろと、あたしの両目から涙が流れ落ちた。


窓の雨粒が流れ落ちるように、一粒一粒、音も無く落ちていく。


あたしの頬を、綺麗に洗い流して。



あぁ、そうだ。あたしは・・・・・・。


怖かったんだ。