誰も分からない。
何の命で、いつ、この世に生まれるのか。
いつまで生きられるのかすら、分からない。
偶然、今、ここにこうして生きてはいても。
今日の命が、明日も生きる保証なんて、どこにも無い。
あなたも、わたしも。
ただひとつ、確かなことは・・・・・・
いずれは誰も、皆、去って逝く。
必ず。
咲いた桜が間違いなく、いずれ散っていくように。
命にとって確かなものは、ただそれだけ。
「大樹は生まれて、生きて、去って逝ったの。同じよ。他の命たちと何も違わない」
笑いながら。
当たり前のように、そう言われてしまった。
大樹が生きて、死んでいった事実を。
そんなに悲しい、寂しい、辛い言葉を。
あたしは・・・それが・・・・・・
悲しくて。
あまりにも悲しくて・・・・・・。
「同じじゃないです!」
大声で叫んでしまった。
だってそうでしょ!? 大樹は・・・・・・
「大樹は、あんなに苦しんでたじゃないですか!?」
「じゃあ奥村さんは、苦しんでいないの?」
「・・・・・・!?」
「大樹だけじゃないわ。命の全ては、苦しみながら生きているのよ」


