「返して!」
慌てて、祐輔の手の中の指輪を取り戻そうとした。
でも祐輔は返してくれずに、あたしの手首をギュッとつかむ。
「佳那、大樹は答えてくれたか?」
「返してったら!」
「いつも話しているんだろ? オレの告白も相談したんだろ?」
「返して! それと、痛いよ放して!」
「大樹は答えてくれたのか? いいや、答えなかったはずだ」
祐輔は手首をグイッと引き寄せ、あたしと正面で向き合う。
「なぜだか分かるか?」
「分かんないよ! それがどうしたの!?」
「教えてやる。大樹は・・・死んだからだ」
「!!」
「死んだんだよ。死んだ人間が、話すわけねえだろ? 大樹は、死んじまったんだ」
あたしは祐輔の顔を、穴が開くほど見つめた。
『大樹は死んだ』
分かり切っている事実を、ことさらに何度も強調する祐輔の顔を。
そんなむごいことをする祐輔が信じられない。
・・・・・・・・・・・・。
そうだ、その通りだ。大樹は死んだ。
でも!
あたしは、キッと睨むようにして叫んだ。
「たとえ死んでも、大樹とあたしは永遠に一緒だもん!」
永遠を誓い合ったんだから!
あたしと大樹は、今も繋がっているんだ!
だから、あたしだけは大樹の言葉を感じることができるんだ!


