あたしは首をかしげた。
な、なんか下描きとは、ずいぶんとイメージが違う気がする。
炎を身に纏って飛翔する鳥、というより・・・
火から必死に逃げ回ってるスズメにしか見えない。
焼き鳥? これ、スズメの焼き鳥?
「佳那」
突然うしろから名前を呼ばれ、あたしは飛び上った。
後ろを振り向き、さらに心臓が跳ね上がる。
・・・・・・祐輔!
不意打ちに、あたしの心はひどくうろたえた。
祐輔も見たことも無いような緊張した顔をしている。
その顔を見て、あたしの心は余計に動揺してしまう。
向き合うふたりの間に、シン・・・と沈黙の時間が流れた。
無音の空気が気まずくてたまらない。
大事なことをこれから話さなきゃならないのに。
声が、全然、出てこないよ。
ふと、無言の祐輔が完成した学級旗に気付いた。
そして旗を指さして・・・・・・
「スズメか?」
「フェニックスよ!」
・・・あ。 声、出た。
「いやでも、どう見てもこれスズメの焼き鳥だろ?」
「フェニックスだってば!」
「動物愛護的に問題あるぞ」
「し、失礼ね!」
「お前、本当に絵の才能は壊滅的だな」
心底呆れた・・・というよりも、半分感心している。


