『でもそれって、実は今までずっとそうだったんじゃない?』
その日の夜、由依に電話でそう言われた。
『中学の頃から、ずっと祐輔は佳那を見ていたんじゃない?』
そう、なんだろうか?
あたしが気が付かなかっただけ?
あたしが、大樹のことで頭がいっぱいだったから?
昔からずっと、何かあれば祐輔に頼っていた。
大樹の病状が悪化するたびに。
祐輔はいつも、そんなあたしを慰めてくれた。
『お前は大樹の彼女だろ? しっかりしろ』
そんな風に励ましてくれて・・・・・・。
「ねぇ、由依・・・・・・」
『なに?』
「それって、それってさ、すごく・・・」
すごく、残酷なことじゃ、ないかな?
あたしは、その言葉を言えずに黙り込んだ。
あたしの言いたいことを感じたのか、由依も一緒に黙り込む。
あたしは、気付かないうちに、祐輔をひどく傷つけていた?
今までずっとずっと。


