その学級旗を作成する人が、うちのクラスはまだ決まっていない。
だって大変なんだもん。その作業。
図案を考えて、図面にして、先生からOKもらって。
生地に下描きして、色塗りして、乾かして。
手間も時間もかかる作業なんだ。
けど、みんなそれぞれ事情があって忙しいし。
しかも、なんせクラスのシンボル。
他のクラスの旗と見比べられるし、手抜きはできない。
そんなわけで、誰も担当になりたがらないんだ。
みんな目を逸らして知らないフリをしてる。
委員長はイライラしてるけど、誰もやりたがらないのは当然だよ。
あたしも当然、窓の外を見ながら知らないフリを決め込む。
今日もいい天気だねー。大樹ー。
そんな風に完全に部外者の気分でいると、委員長の明るい声が聞こえた。
「お、なんだ祐輔? お前、立候補するのか?」
え? 祐輔?
見れば確かに祐輔が手をあげていて、あたしは驚いてしまった。
えー? ちょっとちょっと祐輔!
あんた部活も特別講習もあるし、そんなヒマないでしょ!?


