遠藤に誘われるまま、凛花は出かけることになった。


「智樹さんは行かないの?」


「僕はイケメンマフィアには興味ないし、遠藤先生とのデートのじゃまだろ?」


「おこちゃまデートだよ。」


「遠慮しとくよ。それより、帰ってきたら腹が減ってるだろうから、晩御飯でも用意しておくよ。」


「なんか悪いです・・・。」


「好きでやってるんだから、気にしないで。
さぁ、行っておいで。」


「行ってきま~す!」


予定通り、映画をみてピザが売りのイタリアレストランに凛花と遠藤は入った。


「映画すっごくドキドキしました。
毎回、カッコイイ主人公が死にそうになりながら逃げるんだもん。

いくらマフィアだからって追手はすべてうっとおしいって思っちゃいますね。」



「なるほどぉ・・・女の子たちはそういうふうに思ってながめてるわけだ。」


「そりゃ、きれいなヒーローは流血なんてしちゃダメですよ。
完璧でなくちゃ。

そりゃ、多少は痛いときもあるけれど、女の子の期待をいっぱい浴びてるんだから、かっこよくしめてもらってああ~ステキ!よかったぁ!って思うの。」


「ほぉほぉ・・・君の意見は素直でとても参考になるね。」


おこちゃまデートといいながら、遠藤は少し、出かけるときよりも何かが変わった気がしていた。


「(なんか俺、楽しんでいないか?
デートなら回数はけっこうこなしてるし、こんなお子様デートだってよくしてるだろ。

なのに・・・なぜ。)」


2人はゲームセンターへいって、2人で向かって来る敵に自分で操縦しているロボットで立ち向かった。


「操作の手順はわかったな。
俺は右のをやるから、凛花ちゃんは左頼むぞ。」


「イェッサー、ボス!」


「さすがアメリカにいただけあって発音が正しいねぇ。
だけど、射撃の腕は俺の方が・・・ふふっ・・・えっ?!?」



「ボス?油断はいけませんよ。右後ろから寄って来られてるじゃないですか。
私の援護がなかったら、今のステージでボスはゲームオーバーですよ。」


「凛花ちゃんがボスやってくれる?
俺、だめだぁ・・・。」



「しょうがないですねぇ。
わかりました。では私が中央突破を試みますから、援護よろしく頼みますね。」


「オーケイ、ボス。
大胆な作戦に脱帽です。
援護はおまかせください。」



「じゃ、遅れないでついてきなさい!
いくよっ!ぉぉぉおおおおお!」



ダダダダダ・・・・ガーンズガーン・・・・ドドーーーン!


「やったぁ!」


「す、すごいよ凛花ちゃん!!」