あたしたちはしっかりと手を繋ぎながら、駅までの道を歩く。 外に出ると、太陽の陽差しが眩しくて、とにかく暑い。 「ねぇ、大和。初デート、どこに行くの?」 「それは、着いてからのお楽しみ」 「え〜、教えてくれてもいいじゃない」 昨日、大和にどこに行くのか聞いたときも、『教えてやんない』って言われたし。 そんなふうに言われたら、余計気になるじゃない。 「よし。着いたぞ、結菜」 電車とバスを乗り継いで着いた先は…… 映画館だった。