「お前は相変わらず冷めてんなー。そんなんだと女子にモテねーぞ」 面会者用のパイプ椅子にドカッと座った保は、ベッドに座る俺の顔を見上げながら苦笑いを浮かべる。 「モテたいと思わないから別にいい」 「はぁ。お前なぁ」 今度は呆れ顔。 「女子にモテたいのは誰もが持つ男の願望だろうが!」 「そうか?保だけだろ」 「お前絶対男じゃねーだろ?」 信じられないとでも言いたそうに目を見開く保。