私がそう言うと結城君はあからさまに嫌そうな顔をしてみせた。



「そう言われるのが一番嫌」



本当に嫌なのかだんだん表情が険しくなっていく。



もったいない、よく似合ってるのに。



なんて言うと、もっと険しくなりそうだったのでやめておいた。



「気付いたらいつの間にかそう呼ばれるようになってたんだ。子どもってあだ名考えるの得意じゃん?」



「確かにね」



そんな他愛ない話をしながら歩いている内に、自由に開放しているテラスに到着。



太陽の光がサンサンと降り注ぐそこは、病気で外に出られない人達の憩いの場。