透き通るような綺麗な声は、すんなり耳に入り込んで来て。 ドッドッドッドッと激しく高鳴る鼓動。 その笑顔に胸が締め付けられる。 この前会った時と雰囲気が全然違う。 まるで別人と見違えるくらい、目の前の結城君はキラキラしていた。 生気のない瞳には色が宿って、悲しげだったのが幻のように思えて来る。 昼間の日射しが差し込む中、彼は上品に笑いながら、時には声に抑揚をつけて子ども達に絵本を読んでいた。