赤になりかけの信号を無視して、自転車で横断歩道に突っ込んだ。
その時。
大きなクラクションの音が耳を通り抜けた。
車のヘッドライトが辺りを明るく照らし出す。
あまりの眩しさに目がくらむ。
あっと思った時にはすでに遅くて、車はすぐそこまで迫っていた。
“ぶつかる”
反射的にそう思って目を見開いた瞬間
キキィ─────
──────────ドンッ
強い衝撃が走ったと同時に、体がふわりと宙に舞った。
スローモーションのように地面と空が反転する。
なにが起こったのかわからないまま、痛みに耐え兼ねてギュッと目を閉じた。



