「莉乃?具合でも悪いの?真っ青よ」
お母さんが心配そうに私を見つめる。
「え……あ、ううん。だい、じょうぶ」
スーッと大きく息を吸い込んで吐き出す。
動揺してるのがバレないようにリビングを出た。
その間もずっと着信が鳴り止むことはなくて、それがまた余計に私の心をどん底へ突き落とす。
ゴクリと唾を呑み込み震える手で通話ボタンを押した。
ドクドクと鼓動がやけに大きく耳に響いて来る。
嫌な予感は増す一方。
「あっ、莉乃ちゃん!?」
私が声を発するよりも先に、電話の主がビックリしたような声を出した。
だけど切迫したその様子からは、只事じゃないことが伝わって来る。
不安が一層大きさを増して、心が押し潰されそう。
「シロが……っ、シロが……!」
涙交じりのその声。
私は無意識に電話を切って家を飛び出していた。



