「シロー君!」
透析室から出て来たシロー君に声をかけて近寄る。
目を見開いてビックリしているようだったけど、構わずに目の前に立った。
いつもより疲れ切ったような顔をしているのは、樹里ちゃんのことがあったからだよね。
また涙が溢れそうになったけど、歯を食いしばって必死に耐えた。
「火葬場に行って……樹里ちゃんとお別れして来たの。お花に囲まれて、幸せそうに笑ってた」
安らかな顔が頭に浮かんで堪えていた涙が頬を伝う。
「そっか……。樹里ちゃんは莉乃のことが大好きだったから喜んでたと思うよ」
そう言ったシロー君の目にも、少しだけ涙が滲んでいた。
「樹里ちゃんは……っ、私に色んなことを教えてくれた……。だからね……っ」
涙が邪魔をして言葉にならない。
だけど伝えたいことがある。



