あとに残るのが後悔だけなんて、そんなのは辛すぎる。


そんなのやだよ。



…………



だから決めた。


後悔しない生き方をするって。



もう絶対にこんな気持ちになるのは嫌だから、これからは後悔しないように生きて行く。



居ても立っても居られなくなった私は、急いで服を着替えた。


スマホと自転車の鍵を握り締めて、学校のカバンの中からペンケースを取り出す。



「あった!」


ペンケースの中から出した物をブレザーのポケットにしまう。



そして家を飛び出した。



自転車にまたがって勢い良く漕ぎ出す。



ドクドクと鼓動が高鳴るのを抑えて、必死に自転車を漕いだ。