また、キミに逢えたなら。



そこまで言うと、瑠璃は気まずそうに顔を伏せて黙り込んだ。



「いいよ、もう。シロー君とはそんなんじゃないの。私はさ……ただそばにいられればそれでいい」



だって

最初はそうだった。

それ以上の関係なんて望んでなかった。



だからそう。

これでいい。



本当の気持ちは胸の奥にしまいこんで、シロー君のそばにいる。



シロー君がそれを望むなら私は受け入れるから。



「でもっ、いいの!?それが辛くて泣いてたんでしょ?本当は莉乃だって」



「いいの!!」



瑠璃の声を遮って大きな声で叫んだ。



ビックリしたように目を見開く瑠璃。



そしてすぐに悲しげな顔を見せた。



「そっか。莉乃がそう言うんなら私はなにも言わないけど……辛かったら話くらいは聞くから」



そう言って瑠璃は力なく笑った。