「辛かったね……っ。苦しかったね」 瑠璃は私の背中に手を回してギュッと抱き付く。 その腕はかすかに震えている。 声も。 「それで、一人で泣いてたの……っ?なんで夜に電話してくれなかったのよ!」 涙交じりの瑠璃の声が耳元で聞こえる。 瑠璃の腕の中は温かくて心地良い。 すごくホッとした。 だから余計に涙が止まらなくて、私は瑠璃の腕の中で子どものようにワンワン泣いた。