次の日 教室に入ると真っ先に瑠璃が駆け寄って来た。 「うわ、ひどい顔っ。昨日あれからどうだった?」 どうだったもないよ。 もう考えたくない。 思い出したくもない。 無言のまま席に着く。 何か言うと、脆くなった涙腺からまた涙が零れそうだった。 「もしかして……泣いた、の?」 席に着いた私の顔を覗き込みながら、心配そうな瞳を向ける。 私はそんな瑠璃に、力なく笑って見せることしか出来ない。