「わ、可愛い」
小さな星がついたシンプルなネックレス。
あ、でも
こっちのストラップも可愛い。
ネックレスと同じ星がモチーフのストラップ。
ピンクとブルーの二種類ある。
「いいじゃん。お揃いで、持つ?」
私の手元を覗き込みながら、少し恥ずかしそうに頬を掻いて遠慮がちにシロー君が言った。
「うん!持つっ!お揃い!」
お揃いなんて嬉しすぎるよ。
自然と頬が緩む。
「ふはっ!莉乃、可愛い」
うっ。
…………。
「も、もう!からかわないで!ほら、早く買いに行こっ」
置いてあったストラップを取ろうとすると、目の前にスッと伸びて来たシロー君の手が、ブルーとピンクのストラップをさらっていった。
そしてそのままお会計に向かって支払いを済ませるのを、私は呆然と見ていることしか出来なかった。



