まさか病院でこんなに綺麗な夜景が見れるとは思ってなかったから余計に感激。



見晴らしが良くて遠くまで見渡せた。



まるで宝石を散りばめたように、色んな色が点々と広がっている。



ーーガタッ



あまりにも夢中になって見ていた私は、その物音にすごくビックリした。



夜の病院だからということもあるけど、腰が引けて自然と身構える。



ゆ、幽霊とかじゃないよね?


オカルトとかそういうの、割と信じる方なんだけど。



「だ、誰?」



目を凝らして見るとぼんやりした人影が見えた。



薄暗くて顔はあまり見えないけど、シルエットからして男の人、かな?



よ、良かった……。


幽霊ではないっぽい。




「ここから落ちたら死ねると思う?」



え……?



「はい?」



正体がわからない人影にビクビクしながらも、あまりの予想外な言葉に変な声を出した。