眠ったせいか、体はさっきより軽くなっていた。
起き上がって伸びをすると、腰が痛んで思わず手でさする。
病院のベッドはなんだか固くて寝苦しい。
あ!
さっき言い忘れたけど、日記帳を持って来てもらわなきゃ!
机の引き出しに入れている淡いピンクのチェック柄の日記帳。
大したことは書いてないから、お母さんに中を見られても平気だし、日課だったから書いてないと落ち着かない。
明日電話して持って来てもらえるようにお願いしよう。
そう思いながら、喉が渇いたので備え付けのテーブルの上にあったペットボトルに手を伸ばす。
だけど中身は空っぽだった。
今、猛烈に喉が渇いて仕方ない。
消灯したけど、飲み物を買いに行くくらいなら出てもいいよね?
お兄ちゃんがくれた千円札を片手に、ソローッと病室を出た。
「うわー、不気味……」
さすが夜の病院。
真っ暗じゃないけど、薄暗くて異様な雰囲気が漂っている。
最近建てられたのか、とても綺麗だけど病院というところはやっぱり苦手。
だって
幽霊とか出そうで怖いし。
取り憑かれそうなイメージ。



