いつの間にかまた寝てしまっていた。
次に目が覚めると、部屋の中が薄暗くて少し戸惑った。
間接照明みたいな小さな電球だけが付いている。
どうやら消灯の時間を過ぎたようで、置き時計を見ると21時を回っていた。
なんだか、今日はずっとベッドの上にいた気がする。
寝なきゃいけない時間なんだろうけど、すっかり目が覚めてしまった。
全身が痛いのは、ずっと寝てたせいだよね。
備え付けのテーブルの上に、小さなメモとテレカと千円札が3枚置いてあった。
『よく寝てるみたいだから帰るよ。またお見舞いに来るからな。何か欲しい物があったらそのお金使っていいから』
そっか。
寝てる間に二人は帰っちゃったのか。
一人きりの空間はなんだか寂しくて……。
ガミガミうるさいお母さんでも、まだ居てくれた方がマシだったかも。



