南くんの秘密。




「おっ、お願いします」


怪しいくらいに見つめてしまっていたあたしも慌てて頬を緩めオレンジを差し出した。


冷静に考えればこんな時間帯に制服姿の女子高生がオレンジ1つってどうだろう…もっと他のものも買えば良かった、と今更後悔。


「これ3つで198円なんだけど1つでいい?」

「へっ!?」


ぎゃっ。

なにあたし変な声出してんのよ!


まさか話しかけられるなんて思ってもなくて、それに対応しきれなかった証拠だ。


「1つだとこれ70円になっちゃうのよ」


"どうする?"と、問い掛けられる目。