南くんの秘密。




ビックリした。

まだ入学間もない頃、必死に自分をアピールしようと思い
席が隣なのをいいことに、あたしは色々と南君に吹きこんでいた。


興味ないんだろうなぁと思いながらも、南君と会話を続けたかったあたしはそんなバンドのことまでペラペラ喋っていたのだ。


「ああ。そん時は分かんなかったけど、俺の母さんもどうやら好きみたいで。でもなかなかCDとか手に入らないらしくてさ、良かったら貸してやってもらえないか?」

「おおおおおお母さんっ――――!?!?!?!?」



思わず叫んでしまった。

このタイミングで、南君の口から"お母さん"という言葉が発せられるとは……


今度はゾクゾクどころか、背中に冷や汗が流れた気がした。

目の周りもがチカチカしてきた。