ああ良かった。 心配して損した。 日頃から悩んでばっかりいるだけに、無駄なことまで心配してしまった今の時間を返して欲しいくらい。 「そこ。安心するとこじゃないんだけど」 けれど目の前では美帆の呆れた様な声。 「なんで?」 女の人と映画なんて言ったから心臓が止まりそうになったけど、お母さんだけは別でしょ。 「いい?その映画っていうのは、いま超流行ってる恋人同士で見たいナンバーワンの映画なのよ?」 続け様、美帆から告げられたタイトルを聞いて、ちょっと背中がゾクっとした。