さっきお母さんから渡されたガト―ショコラを持って。

近くの公園でそれを広げた。


「お誕生日おめでとう」

「そっか、俺誕生日だったのか」


すっかり頭から抜けていた様で、本気で驚いている南君。

とんでもない出来事に、それどころじゃなかったのかも。


「プレゼント、なんにもないけど。はい、これ南君のお母さんに教えて貰ってこの間作ったの。本当は今日これを作って南君に告白するつもりだったんだ」

「え、マジで?」


あたしは事実を最初から全部伝えて謝った。