幼い頃からずっと、 いつもそばには、彼らがいた。 いまでも忘れることのない遠い昔の記憶。 幼い頃、3人で家の近くの原っぱを走りまわって遊んでた。 『はなちゃん!おおきくなったら、ボクのおよめさんになって』 『なるくんのおよめさんに?』 『ダメだよ。はなちゃんは、ボクのおよめさんになるんだから』 『いろはくんのおよめさんに?』 ふたりの男の子が、原っぱに咲いていた黄色いたんぽぽを摘んで、 あたしの前に差し出した。 『ありがとっ』 あたしは、ふたりのたんぽぽを笑顔で受け取った。