グッバイ・メロディー



――だったら、と、思った。


俺と似ている父さんなら、どうしていただろう。

どういう選択をしていただろう。


たとえばいまでも父さんが生きていたら、俺になんと言ってくれていたかな。

生きていたら、
生きて話せたら。


生きていて、ほしかった。



「……ごめん」


父さんだって死にたくて死んだわけじゃない。

それはあのころ毎日流されていた母さんの涙が、痛いほどに語っていた。


仏壇の写真に一言謝り、そっと和室の明かりを消して、風呂場に向かった。